火災と火事の違い

 火災とは,国語辞書によると「火による災い」,「火事」,「火難」という意味になります。火災は,何かが燃えて起こる現象です。
 一般に,ものが燃えるには可燃性物質,酸素,温度(熱源)の3つの要素が必要になります。これらは「燃焼の3要素」と呼ばれていますが,もちろん,すべての燃焼がすなわち火災というわけではありません。焚き火や花火を火災と呼ぶ人はいないことからもわかります。
 では,火災とはいったいどういう現象を指すのでしょうか。
 消防庁では,「人の意図に反して火が発生,拡大すること。放火も含む」,「消火の必要がある燃焼現象であること」「消火のための道具を必要とすること」以上3つの要素を満たすものを火災と定義しています。
 ただし,「人の意図に反して発生,もしくは拡大した爆発現象の場合は,3つの条件の有無にかかわらず火災とする」,と付け加えられています。
 以上,消防庁による火災の定義は,消防による消火活動の対象となるか否かの重要な判断基準にもなっています。

 

2021年10月06日